均整・整体
均整整体ってなに?
文字通り“均衡を取って整える”整体です。
“体表の知覚変化、体型のあり方を通じて体の中の変化を覚り、これを調整するよう外表の一部に刺激を加えて体を均整にする方法である。
その基盤としては三大原則(平衡性、可動性、強弱性)と12種体型を基礎とした体育手技療法である。”
以上の文面は、私共が所属する団体の《日本姿勢保健均整師会》のHPから書き出したものです。
簡単に言うと、痛みや、だるさ、麻痺、変だな?と感じた身体の一部に刺激を加えて身体の中の状態を良くしようとするものです。
まず、お客様の身体全体をしっかり観察していきます。<バランスは良いか?動きは正常か?力強さとしなやかさはあるか?> その観察のもと、お客様の状態に一番適している刺激法を行い、身体全体を、<中庸体>にしていきます。<中庸体>とは、歪みもなく偏りのない、バランスのとれた身体の状態のことです。
<中庸体>でない場合、身体の歪みは12通りに分類されます。考え方(体育的分類)の中で、大きく6種類に分け、さらにそれを陰陽に分け最終的に12通りに分類しています。ある一定の体の癖があると、同じような部分に同じような故障やトラブルがでてきます。それを取り除くことで体を一番よい状態<中庸体>に戻すことができるというわけです。これを体型調整といいます。では、その身体の歪みの癖はどのようにして発生するのでしょうか?
①日常生活の中で、いつも同じ動きしかしていない。
朝起きてから寝るまで、人は限られた行動パターンしかしていないので、使われ過ぎるところと使われないところが出てきてそのバランスが崩れてしまう。
②外的要因に起因するもの。
交通事故によるムチウチ症、尻もちをついた、その部分をぶつけてしまったことなどで、部分的に緊張ができてしまい、全体に影響を与えてしまっているもの。
③内臓の影響からくるもの。
暑さ、寒さ、乾いている、湿っている、などの環境からの影響や、食べ過ぎ飲みすぎ、体の冷えなどから内臓の働きが狂ってしまったため体表にその影響が現れたもの。
④ストレスによるもの。
心理的な影響から、特定の場所に緊張が続き、そのために身体全体のバランスが狂ってしまっているもの。
観察後、お話を伺い、以上からくる身体の歪みの癖が何を起因としているか、プロセスに着目します。その上で、身体を調整していきます。調整後、歪みの癖がとれ、身体が<中庸体>になると、骨格・筋肉・神経や内臓を含めた各器官が正しく活動するようになります。すると、歪みから引き起こされていた、さまざまな身体のトラブル―肩こり、腰痛、首の痛み、膝痛etc―が解消されるのです。
例えば、先日も腰痛で来院された二人のお客様がいらっしゃいました。
①お1人目は前の日に良く歩いて、次の日腰が痛くなりました。足の緊張から腰痛になりましたから、足の緊張をほどいていくと腰痛が解消され、ラクになったと喜んで帰っていかれました。
②お2人目は、前の日岩登りをして、手をよく使って次の日腰が痛くなりました。ですから、手の緊張から腰痛になりましたので、手の緊張を緩解すると腰痛が改善したのです。
お2人とも、他の部分の不具合、膝痛、腰、首痛、生理痛、内臓病があったとしても、お一人目は足からのアプローチ、お2人目は手からのアプローチをすれば症状は改善されます。
見た目は歪んでいないように見えても、前後屈、左右屈、廻旋動作をすればやりにくい動作があります。やりにくい動作は、すべて歪みからくるものです。これらの動作がスムーズにできるように調整すれば<中庸体>となり、内蔵・筋肉がリラックスし、さまざまな症状が改善されるのです。
病院などでは、腰痛は腰椎の詰まりと考えて牽引・痛み止めなどの処置を行いますが、その腰椎がどうして詰まるのか?という原因を追究していません。均整術では身体の使い方からくる、身体のくせ・歪みを追求し改善していきます。
体表の知覚変化とは
体の一部の痛み・凝り・違和感などが姿勢変化として現われること。
叉、内臓の状態も姿勢の歪みとしてその変化が体表に(押して痛む等)表情を現します。それを理論的、技術的に12種類の体型に分類したのが均整術の特徴です。
- 頭脳型(前後動作異常)
- 消化器型(左右動作異常)
- 泌尿器型(回旋動作異常)
- 呼吸器型(肋骨異常)
- 生殖器型(骨盤異常)
- 循環器型(随意筋異常)
として現れる。
その姿勢変化を見て、体表の一部に刺激を加え、体を均整(調和のとれた体)にする方法である。
三原則とは
- 平衡性=バランスの調和
- 可動性=動きの調和
- 強弱性=筋肉の力強さの調和
人をはかるためにそれぞれの欠如の状態を見極め、調整する技術が均整術です。