月: 2013年5月
腰痛 その2
2013.05.12
前回の「腰痛 その1」に続き、今回は、「腰痛 その2」と題して、
「腰痛の種類と症状」について説明したいと思います。
その1でもお話しましたが、最終的な診断は、内科や整形外科のお医者さんにお任せするとして、
腰痛になる可能性がある内科的な疾患として、以下の要因があげられます。
①消化器系のもので、潰瘍や炎症のある場合。
②循環器系のもので、動脈瘤や動脈硬化症、血栓など。
③泌尿器系のもので、腎盂腎炎や、尿管結石、遊走腎など。
④婦人科系のもので、子宮筋腫や内膜症、卵巣嚢腫など。
⑤ガン等。
その1でも述べましたが、これらの場合は一刻も早くお医者さんの手当てを受けるべきです。
基本的に・・・。
吐き気や黄疸、血便や血尿などの非日常の症状がある場合は、
迷わず一旦診察を受けてください。
では、それ以外で、ある一定の姿勢をとったときに痛みが治まる、
いわゆる腰が原因で痛い場合には、以下のことをまずチェックします。
①痛みのきっかけになることがあったか
②どの部分がいたむのか
③どんな症状かであるか
・・・で、ある程度、どんな状態なのか判断できます。
◆寝返りが打てない → 椎骨の圧迫骨折の疑い
◆上体を前に倒すと痛む → 椎間板ヘルニアの可能性
◆上体を後ろにそらすと痛む → 脊椎分離症、すべり症、脊柱管狭窄症の可能性
◆長く歩くとしびれや痛みが出る(間欠跛行)→脊柱管狭窄症の可能性
・・・などです。
チェックしてみて、いかがでしたか?
当てはまる項目は、ありましたでしょうか?
さらに、ほかにも腰痛には、たくさんの病気があります。
それぞれの腰の病気の特徴を、以下にあげてみました。
◆脊椎圧迫骨折・・・事故や骨粗しょう症の人に起こりやすい。痛みを感じないこともあります。
◆椎間板ヘルニア・・・悪い姿勢や重労働、スポーツ、肥満などによる腰への負担で
椎間板の髄核という内部組織が飛び出し、神経根や馬尾神経を圧迫して坐骨神経痛を引き起こす。
◆脊柱管狭窄症・・・脊髄の通り道の脊柱管が狭くなり、神経が圧迫、阻害されておこる。
◆脊椎分離症・・・椎弓(背骨の羽根の部分)が負担に耐えられず、折れてしまう症状。
◆脊椎すべり症・・・腰に重い負担がかかった結果、椎骨が前方にずれてしまうこと。
◆変形性脊椎症→長期間腰に負担をかけておこる椎間板・椎骨の変形。
◆仙腸関節性腰痛→仙腸関節にわずかなずれが起こり、腰、お尻、足の付け根に痛みがでる。
◆筋・筋膜性腰痛→同じ姿勢や動作を長時間続けると、筋肉や筋膜にコリが起こる。
◆ギックリ腰→腰を無理に動かしたりしたときに起こる。筋肉の損傷・肉離れの状態。
◆姿勢性腰痛→同じ姿勢や悪い姿勢を長く続けると血行が悪くなり起こる。
◆心因性腰痛→元々腰の弱い人がストレスを受けると起こる。
等があります。
いずれも、整形外科のお医者さんの診断が必要です。
これは、私個人の意見ですが、腰痛の種類は大きく分けて3通りあると思われます。
①姿勢性腰痛や筋・筋膜性腰痛、ギックリ腰のように筋肉レベルで起こる腰痛
②分離症、すべり症、椎間板ヘルニアのようにどちらかというと脊椎の変位による障害
③脊椎圧迫骨折や、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症のように
長年かかって関節自体が変形し、神経を圧迫、刺激してしまうような障害
①は、確かに痛いですが急性です。
②③になればなるほど、痛みも鈍痛になり慢性といわれるものです。
また、ギックリ腰、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症は、それぞれ楽になる姿勢が違います。
次回はそれを踏まえて、それぞれの腰痛の症状への対処法についてお話したいと思います。
五月病
2013.05.07
今回は、少し整体から離れた視点で『五月病』にスポットを当ててみました。
五月病とは・・・
一般に、大学に入学したての新入生や新社会人等に見られる、
新しい環境に適応できない精神的な症状の総称といわれています。
今まで抱いていたイメージとかけ離れたり、
生活環境が大きく変わった現実に向かい合うとき、
「こんなはずではなかった!」
「なぜ? うまくいかないのだろう」
「頑張っているのに・・・」
というような思いが先に立ちます。
新しい環境に少しだけ慣れてきた、GWのころに発症が多いと言われています。
今までの緊張がプツッと切れて・・・。
やる気が出なくなったり、頭が痛くなったり、からだが思うように動かなくなったり・・・
そんな症状が現れたりします。
本人は気が付かないことも多く、不安や焦りを感じる場合もあるようです。
もう少し進んでしまうと、抑うつ状態になったり、不眠症になったりすることもあるようです。
病院で診断を受けると、『適応障害』とか、『うつ』とか診断されます。
以前は、「真面目」「内気」「神経質」「几帳面」「完ぺき主義」のような人がなるといわれていましたが、
今ではどんな人でもなりうる要素があるといわれています。
ただ、ほうっておくと本当の『うつ』になってしまうとも言われています。
どちらにしても早めの対応が必要です。
原因としては、次のようなものが考えられます。
○初めての1人暮らしや時間の使い方の変化など、新しい環境についていけない。
○新しい人間関係が思うように行かない。
○入試・入社といった大きな目標を達成した開放感がある。
○大きな目標を達成したことにより、次の目標を見失ったり、混乱したりする。
○想像していた新生活と現実のギャップについていけない。
学校や職場など、環境が絶えず変化する現代社会は、
「自分には精神疾患なんて関係ない!」
とは今や誰にも言い切れない時代です。
自分自身はもちろん、周りの人がつらそうな様子をしていないか、たえず注意してみてあげましょう。
以下に対応方法について詳しく説明してあるサイトがあります。
ご覧になってください
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0905/05/news006.html
ちなみに、東洋医学でいう『気』 をあげる、簡単な方法をご紹介します。
『気』の流れを利用し、気持ちをUPさせたり、COOL DOWNさせたりする運動です。
人間の気の流れは・・・
・・・と、このように『任脈』から『督脈』へと流れています。
気持ちが落ち込んでいる時、気持ちをUPさせるために、
「気」の流れに合わせて腕を前から後ろに腕回しをしてみてください。
こんな感じです。
その直後に握手をする(相手は誰でもOK)と、とても力が強くなっているのがわかります。
逆に、「眠りたい」「休みたい」時には、気に流れに逆らって腕を後ろから前に回します。
この直後、握手をすると力が弱くなっているのがわかります。
こんな単純なことですが、ご自分の「気」持ちをコントロールしながら、
「五月」を乗り切ってみてはいかがでしょうか?
※もちろん、病的な場合は専門機関に相談に行かれるのがBESTだと思います。